10年以上遅れている人生だけど
ぽつんと私と共に取り残された、あの夕暮れ。
” 私が私でなければいいのに ”
というのは、
望んではいけない罰当たりなこと。
それを、無自覚に求めていたのは、
幼き頃は無力と無知、
そしてその後訪れた思春期の病だったのだろう。
陽が暮れても陽が昇るように、
自分は結局、自分にしかなれないのだと、
いつかは容赦なく思い知る訳で、
結論として、結果として、私は別の人間にはなれないので、
どうしょうもない自分とつきあっていくしかなくて、
ながいながい螺旋階段を登ったり降りたりしながら、
だましだまし自分を変えていくしかなくて、
人格というものは形成されなくても厄介、
形成されても厄介なものだと思います。
多分、シゴトも人も、カタチにするまでよりも、
それからの成熟の方が肝心で、
じわりじわりと己を受け入れながら、
己を騙して、
私じゃない誰かじゃない、
けれども私じゃない私にしてかなきゃならなくて、
その道のりはまことに地味で、しんどい作業ですね。
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僕は他人(ひと)より10年遅れています。
○○さんも、10年遅れてますよね。
と10年前(正しく言うと9年、いやそれとも8年前か?)に言って下さった、
恩師の明日は一周忌。
感謝を込めて。
(多分、本当は20年くらい遅れてる)