プチブル、しかし不快感は無し。─『少年H』感想1
キーワードに『少年H』をupしました。
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観ていて、
「こんなリベラルな明治生まれ(主人公父)も居たのかね~(キリスト教だから?)」
とか、
「へ~、当時、そんな先見の目を持ってた人もいるのかね~(母や野坂の語りでは、みんな『日本は勝つ』と信じ込まされていたって聴いたけど)」
とか思いましたが、もしかしたら、『間違いだらけの少年H―銃後生活史の研究と手引き』には、その辺のことが検証されているのかもしれませんね。まだ読んでないので判りませんが。
一緒に観た彼は、
「太平洋戦争の(日本における)加害の部分もちゃんと描いて欲しかった」
と言ってましたがごもっとも。
けど、子どもの頃観て来た戦争映画ではよくあるパターンだったので、特別この映画だけが…という感じには不思議となりませんでした。
また、今回は主人公であるH少年とその家族のプチブルな感じも「そういう階層の人も居たんだね」と、嫌な気持ちにはなりませんでした。
最近観た「風立ちぬ」も「終戦のエンペラー」も、登場人物達のブルジョアっぷりが、私にはどーしても厳しい物があったのですが、今回は大丈夫でした。
「プチブルでも丁寧に描けば鼻につかない」
ってことなのかなって思いました。
☆ つづきはこちら、再現された空襲と焼夷弾─『少年H』感想2
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