せんそうのはなし
私は「昭和42年生」なので、戦争を直接知りません。
けれど、私が子どもの頃は戦争の話しをしてくれる語り部の人達が、身近に沢山いたのです。
ジャングルの中を行進したこと
強制労働で身体を壊したこと
飛行機から機関銃で狙い撃ちされたこと
毎日空襲警報に脅えて暮らしたこと
また実際に空襲で焼け出された晩のこと
焼夷弾で川が煮えたぎったこと
その川で沢山の人が死んだこと
翌朝の焼け野原のこと
闇米や炊き出しや配給のこと
箒に付いてる実まで食べたこと
傷口から蛆が湧いたこと
DDTをかけられたこと
終戦のその日まで、それでも日本は勝つと信じていたこと
みんな騙されていたこと
私の母を始め、語って聴かせてくれた人はみな、最後に必ずこう言うのです。
「戦争なんかだめだ。」
「戦争なんかしちゃいけない。」
「二度としちゃいけない、戦争なんて。」
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